勘定科目にとらわれるなっ!
以前「勘定科目の知られざる実態」で、人の数だけ勘定科目は存在するということを書きました。
今日はもう少し踏み込んでみましょう。
これも先日のエントリーですが「勝ち組のための会計とは? Part2」で、予算管理のことを書きました。
経費削減をしようと思えば予算管理が必須であるという話でしたね。
実はここにも一つ大きな落とし穴が存在しています。
それが
勘定科目ごとに予算だてをする
ということなんです。
さぁ、またおかしなことを言いだしたぞ・・・。
そろそろ皆さんも慣れてきたことでしょう(笑)。
ウエスタンが訳のわからないことを言いだしたら、何か裏があるって事ですね。
もちろん予算を計上するには勘定科目ごとにするしかありませんよね。
私が言いたいのはそんなことじゃないんです。
例えば、予算を計上するにあたって『交際接待費』を年間300万円としたとしましょう。
半期が終わった段階で試算表をチェックすると、既に200万円が消化されていたとします。
ということはあと半年で100万円しか残っていないことになりますよね。
前期の200万円の是非は別として、予算残が100万円しかないことには変わりありません。
ここで賢明な経営者は何とか予算内で残り半期を乗り切るんですね。
これはこれで素晴らしいことです。
しかしこの賢明な経営者は、『交際接待費』はあと100万円しか使えないために、異業種交流会への参加を控えたり、セミナー後の親睦会に行かなかったりするんです。
この姿勢はいかがでしょうか?
私から見たら、なんともったいないことかと思います。
だ・か・らっ!
勘定科目にとらわれるなっ!
というんです。
異業種交流会や懇親会を『交際接待費』だと思いこむのは間違い!
なんです。
だから言ったでしょ?
人の数だけ勘定科目は存在する
ってね。
どうして異業種交流会や懇親会は『交際接待費』なんですか?
自己研鑽のためならば『研修費』でもいいじゃないですかっ?
そう、『研修費』でいいんですよ!
変に勘定科目にこだわってしまうために、誤った予算計上をしている企業が多いんです。
予算とは勘定科目につけるものではなくて、費用の性格につけるべきなんです。
会計の本質とはこのように非常にファジーなものなんです。
だからこそ、私には決算書の行間からその企業のストーリーが見えるんです。
経営という名のストーリーが、ね。
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2007年7月 9日