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キャッシュストックにフォーカスしよう!
このブログでも幾度となく書いていますが、数字に弱い中小企業の経営者にとってキャッシュフローはあまり意味がありません。
そもそもキャッシュフローってなんだかわかっていますか?
キャッシュフローとキャッシュストックの違いを認識していますか?
キャッシュストックとは、実はわたしの造語です。
キャッシュフローに対するものとして位置づけました。
キャッシュストックとは、ある一時点における現金および現金等価物の残高を指します。
これに対してキャッシュフローとは、ある一定期間における現金および現金等価物の増減額を指します。
この違いわかりますよね?
キャッシュフローを把握しようと思えば、キャッシュフロー計算書を見ればわかります。
逆に言えば、キャッシュフロー計算書を見なければキャッシュフローはわからないということになります。
自社で会計処理をしている企業であればまだしも、会計事務所に依頼しているような場合であれば、良くて月1回しか把握することはできませんね。
キャッシュストックはどうでしょう?
もちろん一覧性があるのは貸借対照表です。
しかしある一時点の現金残高であれば日々の現金出納帳で事足りますし、極端な話現金を数えればわかります。
またある一時点の現金残高の預金残高であれば預金通帳を見れば一目瞭然ですね。
つまり、どんな企業であっても今すぐに把握することが可能なのです。
しかもわかりやすいですね。
ここで、儲けの大原則をお話しします。
儲けの大原則は、キャッシュストックとりわけ現預金を増やすことに尽きます。
『何をいまさら・・・』なんて声が聞こえてきそうですね。
ということは、わかってるんですよね?
じゃ、出来てるんですか?
こう言われると、グッと詰まる人が多いはずです。
多いはずですと言い切りましたが、これが事実です。
なぜならば、起業して10年後に残っている企業は1割程度だからです。
つまり9割の企業が、この簡単な大原則が出来ていないということなんですね。
もちろん信用取引が中心の現代社会においては、現預金だけでビジネスが成り立たないことはわかっています。
しかしその中でも、この大原則を理解して実践している企業があるのも事実なのです。
難しいことは考えずに、とにかく明日の現預金を増やすことだけを考えてみてください。
明日は今日よりも1円でも多く現預金を残すんだと考えてみてください。
もしこれが実践できたならば、間違いなく資金繰りは楽になるでしょうし、結果として黒字決算となることでしょう。
こういう企業だけが、10年後にも生き残ることが出来るのです。
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2008年12月17日