思考を超えた節税で企業の可処分所得の最大化を目指す:安藤税務会計事務所

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節税が企業を潰す!?

  

節税は決して悪いことではありません。

しかし節税に関わりすぎると、企業を潰すことにもなりかねません。

中小企業の社長で陥りやすいのが、節税に興味を持つあまり、自分でいろいろ研究し出すことです。

これはやめた方が無難です。

なぜならば、次のような弊害があるからです。

  

 

●節税の研究に精を出すあまり、本業がおろそかになる

まさかと思うでしょうが、ウソのような本当の話です。

税法は複雑で難解です。

素人の社長が少しかじったくらいではとうてい太刀打ちできるような代物ではありません。

こうなると、必然的に『節税策=経費をたくさん使う』となってしまいがちです。

将来に向けた先行投資でもなく、いたずらにお金を使うだけの節税は、企業を疲弊させていくだけです。

 

 

 

●必要なときに融資が受けられなくなる

『節税=利益を減らす』ことになりますから、当然自己資本も少なくなります。

業績が良いときはいいのですが、悪くなったときには地獄です。

資金繰りが悪化して金融機関からの融資を受けたいと思っても、それまでの行きすぎた節税が裏目に出てしまうことが良くあります。

 

 

 

●税務調査で多額の追徴課税を受ける

これが一番怖いかもしれません。

社長が生兵法でやった節税策は、否認される可能性が高いのです。

しかも節税と称してお金を使ってしまっているため、納税資金はありません。

そうです、手元にお金が無いにも関わらず、多額の税金だけが残ります。

さらに追い打ちを掛けるように、追徴税金に対して課せられる延滞税は、なんと年利14.6%なのです。

滞納税金をそのまま放置すると、財産の差し押さえを受けることも良くあります。

わたしの経験上、儲かっていない企業の社長ほど節税に積極的だという印象があります。

1,575円の個人的な領収書を巡って、経費で落としてくれと言い張った社長がいます。

その領収書は、私的なものだということが一目瞭然でした。

1,575円ということは、税額にして630円です。

わたしからすれば、たった630円のために決算書全体を疑われる方がもったいないと考えてしまいます。

 

 

 

 

これに対し、成功している社長を見ていると、もちろん節税に興味のない人はいません。

しかし、自分で積極的に節税の研究をしている人はほとんどいないのです。

自分は経営に専念し、節税はプロに任せているのです。

そして徹底して節税をしたら、その後の納税は厭わない人が多いのも事実です。

そういう意味では、お金の使い方が上手なんでしょうね。

 

 

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2008年11月11日